ベッドで一日の多くを過ごされているご利用者様。
ヘルパーが掃除している間、日課の新聞を読みながら、
あるページを目を細めて眺めておられました。
見ると曽野綾子さんの著書の紹介で、
「お好きなんですか？」と声をかけると
「この方まだ書いておられるのね」とお顔を輝かせて、
昔読んだ本の話をしてくださいました。
「この本買われますか？」と聞くと、
即答で「はい」とのこと。
普段、欲しいものや食べたいものを伺っても
「何もないです。もう十分に頂きました」と
とても控えめで遠慮がちなご利用者様が、
心から欲しい気持ちが伝わってきて、
なんだか嬉しかったです。
本はすぐ届かないものだったのですが、
「楽しみに待ってますね」と微笑まれました。
ご利用者様の何気ない動作から、
その方の欲しいものに気づけた、
という今日の発見でした。
